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受賞できるAppやゲームをデザインする
体験談、インタビュー、アーティファクトを通して、Apple Design Awardを受賞したAppやゲームにおける有益なデザインプロセス、テクニック、ベストプラクティスを紹介します。
リソース
- Designing for watchOS
- Human Interface Guidelines: Accessibility
- Human Interface Guidelines: App icons
- Human Interface Guidelines: Designing for iOS
- Human Interface Guidelines: Designing for macOS
- Human Interface Guidelines: Designing for tvOS
- プレゼンテーションスライド(PDF)
関連ビデオ
WWDC21
WWDC19
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(音楽) (拍手) どうも ローレンです ダグです デザイン・エヴァンジェリズム チームです 月曜にApple Design Awardsで 今年の最優秀アプリケーションを 紹介しました 私たちも感銘を受けた デベロッパのアプリケーションを 今夜ここで ご紹介しましょう
Apple Design Awardは どうしたらもらえるかと よく質問を受けます 聞きたくなる気持ちも分かります アプリケーションの選別が どう行われるのか 疑問に思うのも当然です 特別な選別の基準が あるということかしら? もちろん 今日はその基準の話をしよう ええ みなさんにとって 魅力的で役に立つ話です 紹介するアプリケーションの 優れた点を説明していきます 受賞アプリケーションは これらの要素を網羅しています 受賞作品の裏側へ みなさんをお連れしましょう それぞれのデザインのプロセスと メソッドを 簡単にお話しします
それぞれ 学ぶところがありますよ 早速 始めましょう イノベーション イノベーション 今年のアプリケーションには 実に革新的なものがありました それぞれ 方向の違う イノベーションです まずはアスファルト9です 新たなコントロールスキームを持つ レーシングゲームです 話すより 見た方が早いでしょう
3 2 1…
アイテムやルートをスワイプで選びます こんな風に タップやホールドで急加速できます ドリフトやニトロが 加速やブレーキの主要機能です シミュレートではなく 新感覚のゲームです 新機能は“タッチドライブ”です どこがイノベーションなのでしょう? レーシングゲームの概念を覆すからです まず デベロッパは 基本前提に対して疑問を持ちました ドライブ・コントロールに必要なのが 加速 ブレーキ カーブという点です 彼らはその前提を捨てました そこで ひらめいたのです より単純な コントロールスキームを模索するうちに アクセルとブレーキを メインコントロールから 外すことを思いつきました その代わりがニトロとドラフトです この特別な機能のおかげで プレーヤーは さらなるスピードを楽しめます それだけではありません 以前のステアリングは プレーヤーの ミスを招きやすい操作でした テストとフィードバックを繰り返し それまでのステアリングをなくしました ルートはスワイプで選べます プレイヤーのストレスが減り より高度なトラックで 戦略的な走りができます
上級者向けのスキームでは タッチドライブが基本になりました コアなファンは マニュアル操作も可能です デベロッパは大きな賭けをしました 度重なるテストとフィードバックの結果 以前の操作から ルート選択に方向転換しました その結果 新しい体験を可能にしたのです ゲームの仕方を一新させた イノベーションです アプリケーションやゲームの デザインのプロセスでは 前提を疑ってかかることです “なぜこのようにしたのか?” “今までそうしてきたからか?”とね そして問題をアイデアに変えます ステアリングの問題が ルートの選択になったようにね そうやって 今までなかったものを 生み出せるんです
最高に楽しい 真のイノベーションを果たしました
そうですね 続いてもカー・スタントの話です それは冗談ですが シンプルさを求めた点は同じです ゴールデン・ゲート・ブリッジを スワイプ1つで飛ぶとか? まず これを見て いいわ HomeCourtです iPhoneのカメラと 機械学習モデルを使っており バスケットボールの上達を助けます このアプリケーションは とても簡単に楽々と使えます 使い始め障害を なくすことに焦点を当てました その結果がこれです HomeCourt Appです カメラと機械学習を用いて シュートを表にしてくれます これが出るまでは こういった情報は得られず ゴールのたびに記録して 表にしてくれる人が必要でした あるいはジムでなら そういう機器もあるかもしれませんが HomeCourtほど簡単ではありません
それをiPhoneだけで どう可能にしたか? 私も使いましたが まるで魔法です どう開発したか知りたくなり どこから発想を得たか デベロッパに聞きました 彼らは まずこう言いました “開発を始めた時は 魔法のようではなかった”と
HomeCourtを使うには 手順を踏む必要がありました まずiPhoneを三脚に取り付けます みなさんもバスケをするでしょうが カバンに三脚を入れていく人は まず いないでしょうね 三脚が第一の障害だったことは 分かりますね? 三脚を忘れたら おしまいです 障害はまだありました 手動のセットアップが 必要だったのです
下の2つは採光に関する条件です ベストコンディションは 太陽が真上にある よく晴れた日でした それ以外の日はダメです そこでチームは カメラと機械学習を使って 操作を可能な限り自動化させました まず取りかかったのはリングの認識です
そしてスリーポイントライン コートによって場所が違うので 国ごとのコートの認識が できるようになりました おかげでユーザの幅も広がります さらにシュートの位置の把握の 精度も増しました
これで手順が減らせます リング認識のため スクリーンをタップしたり レーンをなぞるのも不要です
次に 足の位置の認識で どんな照明下でも 使えるようになりました 曇りの日でも使えます
さらに 全身のポーズの測定を 向上させました 体の主な関節を認識することで シュートの位置を 正確に把握できるのです かなりの進化ですが まだ三脚は必要です そこで iPhoneを 地面に置くモードも作りました
最後の障害を取り除いた 動作をお見せします シュートを映すには 水のボトルに 携帯を立てかければいいのです フリースローラインに立ちます
フリースローをする ああ…
苦手なんです (笑い声) 魔法のようでなかったものが 魔法のようになりました 機械学習を駆使しているのですが 使っているだけでは それは分かりません これで 今まで得られなかった情報が 得られます ただの動画のように 思うかもしれませんが レベルが違います シュート練習に 今までなかったものを与えます
明らかなイノベーションです ユーザの要望に沿うよう手順を簡素化し 実用に適したものにしました 練習を妨げず 効果を発揮します すばらしいわね 私もバスケをしに行きたくなったわ お手合わせ願おうか
2つとも障害を乗り越えた例です 最高のイノベーションは そうと感じません そう 操作をシンプルに 改善しただけです ユーザが迷わず操作できることは とても重要です
そこで次の要素 “信頼”です ユーザの信頼を どう得られるかという問題です Pixelmator Photoの例を見ましょう これはiPad専用のフォトエディタで 機械学習を使っています それが 実に無数の プロの写真を学習材料にし すばらしい編集を実現しました 詳しく話しましょう 機械学習は あちこちで使われるようになりました しかし そこから得られる ユーザ体験は ブラックボックスのようにもなります みなさんは時々 こんな疑問を抱きませんか? “なぜこのコンテンツが 表示されるのか?” “なぜこれを見せるのか?”と
コントロールすることもできますが 予測不可能でランダムです そして 物事の理解や予測が難しいと 信頼もしにくくなります
では Pixelmator Photoは どうしたのでしょうか?
ビーチを散歩します
UIの見た目は一般的なものです ナビゲーションバーがあり 写真調整はインスペクタに プリセットは下部にあります 普通 機能はインスペクタにあり ここでも 基本的な調整があります 詳しい人は慣れているでしょうが ほとんどの人はどうしていいか分からず 使いこなせません
しかしPixelmator Photoなら 1つのボタンで 数千人ものプロのカメラマンの知識を 写真に反映できるのです やってみました
あとで見せます Pixelmator Photoのボタンを 押すだけで プロの写真2000万枚の学習結果を 反映できます
ボタン1つで 驚くような処理がされるのです UIに 使い慣れた魔法の杖の ボタンがあります 魔法の杖のメッセージはこうです “心配しないで 任せてくれ” “いい写真にするから” けれどユーザは どんな結果になるか不安です
なぜこのアイコンにしたか デベロッパに聞きました 彼らも 使い古されたマークだと 同意しました あまりにも安易でステレオタイプです そのため この機能が ユーザの信頼を得るため 彼らは写真がどう修正されたか UI上に明確に示しました 裏では何が起きているのでしょうか? モデルがフレーム内の断片を認識します 水や砂 空や肌のトーンが 個々に認識され 処理されます
このアプリケーションが 他と違うところは ボタンを押した時の パラメータの明確さです 結果に満足なら反映させ 個別に修正もできます 景色の露光量を上げても 肌のトーンはそのままにできるのです
一度無効にし 再度有効にしても 先ほどの調整はそのまま残っています 一見シンプルですが すごい機能です 使ってみると 信頼感があります 写真の編集に不慣れでも 問題なく使えます
私が使うのを見れば 使いやすさが分かるでしょう 杖を押せば その結果が見えて そこから独自の修正もできます このユーザ体験をひと言で表すと アトリビューションです 要因と効果が見えます 杖を押した時の効果が視覚化でき そして それは個々の修正の積み重ねの 結果なのです これはすごいことです Pixelmator Photoは賢いやり方で 各自にあった手段を提供してくれます
機能が見えれば 信頼できます 何が起こるか 簡単に理解できることが肝心です
理解するにとどまらず 見て分かるようにすることができれば 信頼でき 結果を自分のものにできます そのため推奨の詳細を見せ さらにそれを修正できるのです
信頼についての話でした では次のテーマの “改良”に移りましょう 問題点の改良だけではありません 改良とは微調整し 磨きをかけ より正確なものにすること より良くしていくことです The Gardens Betweenは レベルの高いゲームで 美しく 心温まるストーリーです 時間を進めたり 戻したりでき パズルを解きながら 主人公の思い出をたどります 私はこのゲームの芸術性と賢さに驚き なぜ この独特なコンセプトを 思いついたか知りたくなりました
そこでデベロッパに聞いてみました The Gardens Betweenの 開発の際に描かれた― デザイン画が見られると期待しました ゲームに似た絵もあるかと思いました
期待は外れました デザイン画はゲームのものと 違っていたのです このゲームの出発点は まったく違う場所でした 童話です 白雪姫が毒リンゴを 食べようとする場面 眠りの森の美女が 深い眠りに落ちる場面
これは登場人物のデザイン画です ArinaとFrendtとは 似ても似つきません そして様々なブロックの道の試行錯誤と コントロールの実験です
デザイン画をくまなく見て クリエイティブな挑戦が このゲームに詰め込まれていることが よく分かりました 様々なスタイルやトーン 方向性 視点が組み込まれています デザインの模索は アプリケーションでも同じことです これらのすばらしいデザイン画を見れば デザインを追求し 改良したことが分かります 構想を広げ 時間をかけ エッセンスを抜き出したんです
カールトン・キューズが “クリエイティブなプロセスは―” “ひらめきではない”と言っていました “アイデアを根付かせ―” “成長させ 花咲かせる 過程なのだ”と
アイデアを熟考する時間を取れば 新しいアイデアが生まれるので それを改良していきます そうすると奥行き感が生まれ 完成したアプリケーションで それが光るのです
改良されたデザインは 考えつくされたものです 時間がかかるため 急いではできません 試行錯誤は非常に大事で 範囲を限らずに模索する 助けにもなります そうして 到達点を見つけるのです デベロッパたちは このゲームが経た驚くべき変容を 快く 見せてくれました 研ぎ澄まされた努力が いたるところで感じられます それが結果に表れているのです 受賞作品の出発点と結果が 同じなのはまれです 優れたデザインは 改良を重ねて生まれ その過程の先に表れるものだからです
時間をかけ 構想を広げ アイデアを寝かせましょう 新しい発想が生まれるかもしれません デザインを改良し デザインの決定が正しいか 問い直しましょう それが正しいと納得できれば 今までしてきた作業が 完成形に近づいた証拠です 優れたアプリケーションは この改良の過程を経ています ローレン 他にも改良のいい例があるよ Butterfly iQです アプリケーションというより 超音波システムで それ自体がイノベーションです コンパクトな超音波機器と アプリケーションが連動します 従来の超音波機器は超巨大です 本当に デカくて キャスターとコンセントが必要でした たくさんの取っ手やダイヤル ボタンがありました これを見れば Butterfly iQでの 超音波診断のまったく新しい可能性が 分かるでしょう デベロッパが現場で使えるように アイデアを改良した― その過程をお話ししましょう 医師はこのシステムを使う際に 2つのことを意識します 片手に持った機器を 患者の体の上で操作します 同時にケータイの画面を見ます それぞれ片手で操作する必要があります
アプリケーションは 視覚的な聴診器の役をします 医師は画像を素早く読み取り 調整し 測定や記録のツールに アクセスする必要があります
以前のデモ版では 従来の機器と同じ仕様にしてあります 医師が馴染みやすいようにです 画面左下の2つの値は 今見ている映像の深さです そして反射波の増幅 ゲインです これらのボタンは 従来の機器のノブと同じ働きをします 以前のバージョンでは 従来のダイヤルのように操作しました iPhone上でも 馴染んだ操作をする方が 使いやすいと 開発チームは考えたからです
UIチームは疑似ダイヤルを 実装しました 実在する何かに関連したデバイスを 使う際に このような疑似的なものは 非常に役立ちます UIに疑似は付きものです これは 疑似的計算機の 疑似的ボタンです 計算機アプリケーションを使う時に 求められるものは 本物の計算機を実際に使う行為と 同じ体験です
しかし2016年のデモ版は 医師たちに不評でした 直接的なイメージを使用したことが 受け入れられなかったのです 貴重な実際の機器を モチーフにしたためです そこでデベロッパは改良を加えました 画像の閲覧と編集についての 問題に対して 他のアプリケーションの対処法を 研究することで解決しました ヒントを得たのはiOSのカメラです
レンズを通して見ている画像を 操作する時― ジェスチャが有効だと分かりました 使う時は操作情報が現れ 不要な時は非表示になります これを応用し 左右に動かすと コントラストを変えられ スワイプで 深度を調整できるようにしました
操作情報はUIの外に出し ジェスチャで変更できます 右端にルーラーがありますね スワイプダウンすると拡大し より深い深度の映像を 見ることができます
巨大な超音波診断装置を アプリケーションにしたことで 信頼性と快適さが向上しました 一方で 実物特有の 情報やダイヤルを用いることは 医師の確信を高めるのに 寄与しませんでした
疑似的なデザインは 時には有用ですが 挙動は“コピー&貼り付け”とは いきません 前述のHomeCourtで お話ししたように 当たり前と思っていた考えを 捨てることが重要です 改良を続けるのです
改良に終わりはありません デジタルUIにおいては 人々が現実世界に望むことと 大差があってはいけません アイデアから離れる勇気も大切です
刺激を受けるわ 本当に (笑い声) 人が納得するものを作るのは 難しいわね 画像から情報を切り離すことで 画像が際立つんだ そうね タッチ1つで 情報を得られるのは“美しい” 見事な話題転換ね 交代かしら? いいわ “美しさ”について話しましょう 姿勢や全体像を反映した 美学における美しさは 一目見て明らかに分かるものです
美学的に優れた3つの ゲームを紹介します すべてゲームです
デザインにおけるスタイル 実用性 没入感 結束性 すべてがアプリケーションとゲームの 美学に影響します ゲームでもアプリケーションでも 共通したテーマです ではThumperから見てみましょう サイケデリック・ロックと ピンボールから発想を得ていて 現代のゲーム技術で レトロな世界観を楽しめます 注目すべきは ゲーム全体に通じる UIのシンプルさです 没入型の美学を実現しています
起動の直後から 壮大なタイトル画面が現れます 古典的なアーケードゲームを 思わせるタイトル画面は 注意を引き付けます 強く引き込むことで 他のゲームに 気を取られる余地を与えません デベロッパの言葉です “最高のタイトル画面とは シンプルでパワフル” “全体の体験を決めるものだ”
ゲーム画面に進むと 見事なグラフィックが現れます とても美しく 人の心を捉えます 右上の端を見てください 一時停止ボタンが点滅し その存在を知らせ その後 完全に消えます
ゲームの方法はプレイを通して学びます まずはジャンプから カウントダウンが表示され 悩む間もなくアクションが求められます ヘルプとして 上向きの矢印が薄く表示され ジャンプを促します 音でもタイミングが知らされます これです (ゲーム音) お見事 効果的かつ控えめで 没入感に優れた― 最高の体験につながっています 話をビジュアルに戻します 集中力を切らさないために スコア等のデータは チェックポイントでのみ表示 画面上からできるだけ テキストやボタンを排除することは 没入感を高める秘訣です 人は没入感を感じることで その瞬間に集中することができます
このゲームはとてもシンプルで 美しい没入感を体験できます 生命が宿るのはHUDではなく カブトムシ自体です 両羽があるのは無傷で ダメージを受けると羽を失います
このデザインによる効果は絶大です カブトムシでコース上を走るという ゲームの趣旨に集中させます 操作感にも優れています iOS用に 一から徹底的に 開発を行った結果です 初心者には始めやすく 熱心なゲーマーも楽しめます 少し見てみましょう (ゲーム音) すごいですね 没入感のメリットとは? スワイプ タップ ホールドなど 次の操作を予想する必要がないことです ミスをすれば結果に出ます
Thumper Pocket Editionは魅力的です 感覚に訴え ユニークな美の世界に引き込み 美しく没入感に優れた体験を提供します それだけではありません 美しさは 実用的なメリットも生み出します ELOHを紹介します このゲームでは 実用性を実現するため 独特のビジュアルを用いています パズルゲームに 他のゲームの要素が 組み合わせられています ピンボールや障害物の移動などです 実にすばらしい仕上がりに見えます 完成までのストーリーを見てみましょう
これがELOHのアルファ版です パズルの要素と 基礎となる仕掛けが見られます 音楽や顔の描かれた障害物なども 最新版に引き継がれている 要素の基礎です これは後期のアルファ版です 最初にお見せした最新版とは違います しかし 当初から 基本的な仕掛けが できていることが分かります ここから どのような過程を経て 現在の形にたどり着いたのか 紹介しましょう まず イラストレータを採用しました
カラー体系や グラフィックのスタイルを検討しました これらが検討した案です 大きく異なるトーンや スタイルになる可能性も 検討されていたことが分かりますね
美しさがなくても アプリケーションやゲームは機能します しかしELOHの美しさは 見た目以上の価値があります プレイの質を高め インタラクティブな要素に 生命をもたらします 例えば パズルを解くと 現れるボタンなど 1つずつにこだわりました ビジュアルの作り込みは キャラクターに命を吹き込み 豊かな個性を与えます この障害物は移動したり ボールが当たると反応します 一瞬の動きに注目してください ボールが当たった時 指で押し下げられた時 どのような表情にすべきか 熟考されています
見事ですね
サウンド・デザイナーも参加し 自然な音響を実現 成功するとリズミカルな音が響き 各レベルやレベル間では ドラマや緊張感を演出します さらにELOHの美学は 人々と感情的な絆を築き ゲームの意図を強固にします もう1つポイントがあります ELOHのデベロッパたちは ゲームに全力を注ぎました プレイと美しさを 堪能してもらうため― 彼らは細かな工夫を施しました
ゲーム誕生の理由をこう語っています “最近のパズルゲームは 長く楽しむことができない” “難易度が上がる一方の パズルでは―”
“楽しくない”
難しくなりすぎると 人は簡単にやめてしまいます しかしELOHでは 難しいレベルをクリアすると 次はずっとシンプルになります ここでも美学が際立ちます キャラクターの細かい動きや 心地よいリズムを感じるでしょう 次へ進むと… ご覧ください すてき シンプルですね
これが美しさの実用的な利点です デザインはゲームの意図に添い 99のレベルを通して 終始 ユーザを気軽に楽しませます
美学は アプリケーション全体を通じて 体現されるべきです すばらしい例を もう1つご紹介しましょう HomeCourtのアイコンは 開発チームの努力の結晶です 全体の形は バスケットコートから ヒントを得ています
優れたアイコンとは アプリケーションの趣旨を示し ホーム画面で見つけやすいものです コートのラインから HomeCourtの“H”と“C”が現れます 背景の色はバスケットボールと同じ オレンジです すてきね でしょ? でも美学で HomeCourtを取り上げる予定だった? ThumperとELOH Ordiaじゃなかった?
そうだったね もう1つご紹介するのは 美学は結束性を感じさせるという例です 明確で一貫したデザイン言語は 全体の質を決定します 開発初期のOrdiaの例を見てみましょう ゲーム全体を 有機的で漠然とした形で表現 メニュー 遷移 レベル キャラクターなど 細部まで徹底して 表現が貫かれています さらに独創的なサウンドと触覚が ゲームの世界観を盛り上げます 全画面に結束性があり 見事につながっています Ordiaのデザイン言語は見事に インタラクティブか否かを 人々に伝えます さらに色で敵と味方を判別させます
デベロッパの言葉です “常に同じ環境にいると感じてほしい” “同じ環境”というのは すばらしい指標だと思います デザイン全体で 結束性と一貫性を実現するのです プラットフォーム同士にも 結束性を持たせましょう Ordiaの場合 2つの違いは シェアアイコンだけです デザイン上のシンプルな工夫ですが アプリケーションを 理解してもらう有効な手段です さらにユーザは親しみを感じます 結束性のあるデザインを生むのは 大変なことです 上に上り続けるゲームを 作る場合は 特にそうでしょう しかし結束性のあるデザインは 全体の質を向上させます 結束性を実現するには 一貫したデザイン言語が必要です すべての画面を並べて 自問してみましょう “同じ場所だと感じるか” 違和感があれば差し替えます こうしてアプリケーションやゲームに 結束性が適用されるのです すべて“美学”の話でした Thumperでは没入感を生む美しさを紹介 ELOHでは 意図した挙動や体験を提供します 徹底した美は アイコンにも表現されました そうね
最後の例では 結束性のあるデザイン言語で 一貫した体験を実現しました これが“美学”です そうだね 次に 秀逸な例を通じてご紹介するのは ユーザに対する“包括”です デザイン上の“包括”とは 誰でも使える インターフェイスを指します 再び Pixelmator Photoを 例に挙げます 元々あるコンポーネントを 使っているため 多くの人にとって 使いやすくなっています 注目するのは このスイッチです これはパラメータを オン・オフする時に活用します 各パラメータの状態が一目で分かり 作業を損失せずに 追加や削除を行うことができます デベロッパによると 元々は― Macのアプリケーションを 流用するつもりだったようです
見た目は似ているものの― チェックボックスは スイッチほどうまく機能しませんでした
iOSのスイッチは なじみ深いだけでなく 使いやすいものです 設定画面で使われていて― オンの状態であることが 明確に分かります
標準のコンポーネントを使うと アプリケーションとデバイスにおいて 一貫性 予測性 判別性を持ちます “包括”のいい例はある? もちろん 再びOrdiaに戻ります Ordia上の生き物たちの色は 敵か味方かの判断に役立っています デベロッパは すべての人がゲームを理解できるように 部分色覚異常の人のための モードを開発しました ゲームのスクリーンショットを撮り 異なる種類の色覚異常を刺激するための フィルタを適用し より識別しやすい色に再調整しました すべてのデザイン要素を識別可能にし 1色覚の人にも対応 白黒画面でもテストを行いました 何らかの色覚異常を持つ人は 全世界に3億人以上いますが Ordiaは“包括”しています すべての人を包括したデザインを作り 実際に包括できているか調査しましょう 改良を続ける Appleのフレームワークを使えば より多くの人が利用できる アプリケーションやゲームになります いよいよ最後のテーマの― “詳細への配慮”です Appleのコア・バリューでもあり 常に実現を目指しています 熟考された細やかなデザインは 完璧を目指す心と努力により生まれます さらにデベロッパたちが 最後の1ピクセルまで妥協せず 全要素を考え抜いた証しでもあります
MoleskineのFlowを見てみましょう お絵描き系アプリケーションで 横幅は無限 充実したツールを備えます アプリケーションのゴールは 創造の流れを途切れさせないこと ある1つの要素に注目し 詳細への特別な配慮を見てみます
Flowのツールとカラーセレクタは 非常に使いやすく包括的です 全要素において デベロッパの気配りが見て取れます 選びきれないほどの色が用意され 色相 明度 彩度を変えると 即座に反応します 多くの時間を費やしたのは プロトタイプの作成でした これは 基本相互作用を確かめる プロトタイプです 文字だけにすることで デザインに左右されず ツールエディタの各相互作用を 仕上げるための詳細に集中できました 相互作用が完璧になって初めて 視覚のデザインに移ります
各ツールの詳細まで 徐々に完璧に仕上げていきます そしてペン先や色 ラベルなど 各要素のシンプルなデザインを検討 アニメーションが 全体に統一性をもたらしています 現実世界で 状態の遷移は スムーズに行われますね それをツールエディタで 実現しています アニメーションは 単に画面をつないだものではなく UIの使い方を 示すことができるものです さらにフィードバックを与え 画面に注意を引き付けます
まだあります 1400以上の色に 名前が付けられているのです デベロッパに要した時間を聞いたら “少し”ですって
デベロッパはこれだけの色の名前を 収集するのに加えて さらに詳細を詰めていきます 各色におけるルールや 明度のマッピングなどです 幅広い色の選択肢があることで 表現の幅が広がり 創造性を助けるという アプリケーションの目標を達成します すべての詳細を統合し 目標と使用の広がりや喜びを 見事に達成しました
詳細への配慮は アプリケーションを際立たせます 満足できるデザインになるまで 時間をかけましょう 最初の案に落ち着いてはいけません 順序立てて行います Flowのプロトタイプ作成のように まずは大きな問題を解決 その後 デザインやアニメーションなど 詳細を検討
友人が次のように言っています “最終的には アプリケーションやゲームのユーザに” “デベロッパの汗を感じてほしい”
それは気持ち悪いな ひどいわね でも分かるよ 言いたいのは 最後の1ピクセルまで デベロッパが全要素の詳細に 配慮しているということ
では 本日のおさらいです ポイントは“イノベーション” “信頼”“改良”“美学” “包括”“詳細への配慮”でした 受賞アプリケーションとゲームを例に ご紹介しました
すべてに通じるのが 優れたデザインです デベロッパたちは詳細に配慮し すばらしい体験を提供してくれました つまり没入感があり楽しい体験です デベロッパはリスクを取り デザインに誠実であり続け これまでにないものを 人々に届けています すべてのアプリケーションとゲームは 独創的で デザインにコピーはありません
彼らの革新が 世界の多くの人々に届いています 協力してくれたデベロッパに感謝します 受賞作品のデザインの裏側を ご紹介しました ご清聴ありがとうございました (拍手) (ハイタッチ)
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特定のトピックをお探しの場合は、上にトピックを入力すると、関連するトピックにすばやく移動できます。
クエリの送信中にエラーが発生しました。インターネット接続を確認して、もう一度お試しください。