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インテリジェンスのためのデザイン - 「システム」と友達になる
インテリジェントなシステムの構成要素はシンプルです-定義し、学習し、実行することです。インテントを使って、Appのキーとなる機能を定義する方法、システムが学習し、未来を予測することを可能にするDonationの作成方法、Appが正しいタイミングで確実に実行されることを確実にするための拡張性の実装方法をお伝えします。AppleチームのテクノロジーがどのようにインテントやDonationを様々な方法で使用しているかもお伝えします。すべては「日々をより簡単にする」という同じ目的のためです。
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こんにちは WWDCへようこそ
“インテリジェンスのためのデザイン “システム”と友達になる” ソフィアンです プロアクティブインテリジェンスを 担当しています 本日お話しする内容は 皆さんのApp.がシステムと 仲良くなる方法です ラディカがご説明したとおり システムインテリジェンスは あらゆるユーザジャーニーにおいて App.と それらがインストールされる デバイスの使用に貢献できます
皆さんの優れた仕事で App.をシステムに統合すると 利用する人たちが増え 時間が経っても使ってもらえます しかし どうしたら上手く システムに統合できるでしょうか
いくつかの主要なコンセプトを ご説明します インテリジェンステクノロジーの 全体に共通する概念です それから マートとチャドに これらの基本概念を用いて 彼らのチームが少し違うやり方で 同じゴール すなわち すべてを簡単にすることを 達成する様子について 話してもらいます さらにマークから 皆さんに次に 実戦して欲しいことをご説明します
では インテリジェンスシステムの しくみを見てみましょう 私たちは日々忙しく過ごしており iOSデバイスは ものごとを遂行する上で 重要な部分になっています 一日に何十回もApp.を開き さまざまなタスク たとえば コミュニケーション 食事の注文 水分摂取量の追跡さえも App.に頼って実行しています 私たちのゴールは このような 毎日のインタラクションを できる限りスムーズにフリクションレスに することで 時間を取り戻し 自分の人生に注意を向けられる ようにすることです これを実現するために システムと皆さんのApp.が 連携して機能する必要があるのです 連携して機能するとは ここでは 共通の言語を話すことを 指しています その共通言語のために Intentsフレームワークを構築しました 知っておくべきコンセプトが 3つあります 定義 学習 そして実行です これらの理解は ユーザにApp.の最短ルートを 利用してもらい App.をユーザの好みに 適応させることに役立ちます まず 定義の意味するところを ご説明します 究極的に デベロッパとデザイナーの皆さんが 自問することは ユーザがApp.で実行したい 最重要アクションは何か ということです ゴールはシンプルです ユーザが達成したい 主要な繰り返し手順を 特定することです そのようなアクションを “インテント”に定義できます インテントはこの“何を”を表します ユーザはApp.で何をしたいのか? 考えてみてください そのようなタスクは何か? そして 達成するために必要な 関連する属性は何か?
たとえば 水分摂取量を追跡するとは どういうことか ニュースをチェックする行為に 関係するのは何か? コーヒーを注文するとはどういうことか? 実際に その例を 詳しく見てみましょう
コーヒーを注文するには そのアクションを表すインテントが必要です 人により コーヒーの淹れ方の 好みも違います コーヒーの種類も 当然異なります ドリンクのサイズも 重要かも知れません そのような詳細が アクションの属性です インテントのパラメータとも 呼ばれます
Intentsフレームワークでは フレキシブルに インテントとそのパラメータを 定義でき App.の中で ユーザが実行するアクションについての すべての情報を 簡単にパッケージできます
ここで “コーヒーの注文” インテントを作成します また そのパラメータを 2つ定義します コーヒーの種類とサイズを 表すパラメータです これらのパラメータが定義されると 実際にユーザが注文する 商品を表す値を設定できます ここでは ラージアイスラテです 要約すると 皆さんが定義するインテントは App.とシステムが共通の言語を 話せるようにするための 主な基本要素になります ここで インテリジェントなシステム体験の 主な要素は ユーザがどうやって実行するかを 学習することです 今後も同じように実行するかを 予測するのが目的です では どうやって 学習するのでしょうか? 必要なのは ユーザがApp.を利用することだけです そして 皆さんはデベロッパとして “ドネーション”をします これを ユーザがApp.を利用して 重要なタスクを実行するときに行います このドネーションは システムが 学習に使用できるシグナルを提供します これは オンデバイスインテリジェンスを 使用しています そして パターンを検出し 予測 たとえば ロック画面に表示する “Siriからの提案”などに利用します
そして ユーザがロック画面の提案を 使用すれば 時間を節約できるだけでなく デベロッパが良い仕事をしたと言えます そのシグナルで 今後はもっと良い予測が できるようになるからです では ドネーションのコンセプトを 詳しく見てみましょう ドネーションが手助けするのは いつコーヒーを注文するか? あるいは 普段はどこでそれが起きるか? などの問いへの答えです ただし 時間や場所などのシグナルは より重要なこと すなわち コンテキストを理解するために使う 手がかりに過ぎません JPの言うとおり みなさんに スーパーパワーがあると感じて欲しいのです 達成したいタスクが 正しいタイミングで 出てくれば 当たりです ドネーションは単なるレコードであり インテントが実際に 実行されたときの スナップショットです
たとえば 今朝ドネートされたのは ラージラテの注文です 一日の始まりに 飲みたくなる一杯です もう少しあとになると 今度は もっと爽やかなものを注文します レモネードです
でも 翌日になると 朝はまた ラージラテで始まります App.を使い続けると これらのシグナルが 時間と共に蓄積されます たまに変化球が来ても システムは 出現するパターンを 学習できるのです このようなパターンを学習したら 予測を行います コンテキストにふさわしいタスクを 探し出そうとします 学習すればするほど 上手くなります ここでも プライバシーは 私たちの作業の中核にあります ドネートされた情報が デバイスの外に出ることはありません システムはドネーションを ローカルに使用して パーソナライズされた インテリジェントな体験を提供します デバイスで起きたことは デバイスの中に留まります 再び話を戻しますが インテリジェントシステムは ユーザの時間を節約します ただし それを可能にするには 実行に伴う 摩擦量を 劇的に減らさなければなりません
これを実現する主な方法は ユーザがやりたいことに たどり着く速度を上げることです
デベロッパは アクションをいつでも 実行できるよう備えることが重要です App.が実行されていないときもです
システムは予測するときに インテントの再構築を App.のドネーションから集めた 情報を元にして行います
システムの予測が正しく ユーザに当てはまるならば システムは元になっているインテントを 再び皆さんに渡し 皆さんはそれを App.で実行できます ここで 皆さんのゴールは そのアクションの実行です これには 2つの方法があります まず 可能な場合はいつでも アクションをバックグラウンドで実行します バックグラウンド実行を サポートすると アクションはその場で ただちに実行され ユーザはApp.を 切り替えずに済みます このフローの最中にも App.のUIは表示できます ここでは ダイアログを表示して これから注文する内容を ユーザに確認させています
あるいは App.を起動することもできます 皆さんは アクションを実行して App.の適切な場所に ユーザを誘導します この場合は 注文確認画面です 以上が 知っておくべき重要な コンセプトでした インテリジェントシステムの体験を 活用できるよう 理解しておいてください ここからは Appleのチームが インテントとドネーションを使っている方法の 詳細を共有します それでは マートに交代して ショートカットについて聞きます マート ありがとう ソフィアン
インテントとドネーションの使い方を ご説明するために 一部の皆さんにはおなじみの “Soup Chef”の例を使います ショートカットの公開以来 このサンプルApp.を使っています 複数のスープを扱うには良い方法です 複数ですから 実際には“スープス”ですね このApp.はベーシックなものです 起動し 今日のスープを見て 1つ選んで注文します
でも ちょっと待って “Soup Chef”でできることは?
いくつかあるスープの中から 1つを注文し 配達されるまでの時間をチェックしたり 注文履歴を見たりできます でも App.はどうやってこれらの機能を 手に入れているのでしょうか
これらの機能は App.自体に 内包されています
そこで ソフィアンの説明を 踏まえるならば 私は自分のしていることを 何であれ中断し デバイスをロック解除し App.アイコンを探して App.のUIを何階層か操作して やっとスープに たどり着くわけです 運転中に どうしても スープが欲しくなったとします こうなることは分かりきっています スマートフォンに手を伸ばして App.を起動し ネストされたテーブルビューを 探し回ることはできません そう それに 家に着いて座れるまで スープを飲めません
そこで Siriの出番です 自動車ならCarPlay 家ならHomePod 外出先ならAirPods 常に Hei Siriに反応できる 何らかのデバイスがあるのです App.ユーザの役割に戻ると これが ショートカットで 日々のタスクを 高速化する方法をお話しする理由です
声で Siriにスープの注文を頼むと この作業が簡単になるので便利です 毎日のルーティンを 簡単にしたい人は ショートカットを設定して 声を使うことを習慣にする 価値があります どのようなものであれ App.の素晴らしい機能 ユーザにより異なるかも知れませんが それをショートカットとして 提供するのです ショートカットを1つに限定する 必要はありません スープの注文が完了したら Siriを使って あとどのくらいでスープが配達されるか チェックするかも知れません では これを実現する方法は? ソフィアンが言っていた“インテント”です メッセージ送信などの 全般カテゴリのアクションについては システム定義のインテントを 使用できます スープの注文のように App.に固有のアクションの場合 Xcodeで 完全にカスタムな インテントを定義します “Hey Siri スープを注文して”と言うと Siriは スープの注文インテントを実行します
“Hey Siri 配達をチェックして”と言うと Siriは 配達チェック インテントを実行します
インテントを詳しく理解するには 「Human Interface Guidelines」を ご覧ください エンジニアやデザイナー向けの 素晴らしいリソースです ユーザは“Siriに追加”ボタンをタップして カスタムインテントを ショートカットという形で 簡単にSiriに追加できます
先ほどソフィアンが説明した パラメータ つまり やろうとしていることの 重要な側面の記述は この “Siriに追加”フローにも 出てきます
これは 設定時に ショートカットの機能に 変化をつけるためです たとえば 毎回トマトスープを 注文するわけではありません
クラムチャウダーに変更するかも
あるいは わざと
空欄にするかも知れません
そうすると Siriは声で注文するときは 希望のスープを毎回聞いてくれます ショートカットを Siriに追加した後は App.を開かなくても このフローを使えます Siriに頼むだけです
“スープタイム”
“近くにレストランが2軒あります どちらにしますか?” 声はパワフルな手段で App.の特定の機能に すばやくアクセスできます 使ったことのあるフローの中で この “Siriに追加”のフローを 提供することが重要です
多くのデベロッパの 皆さんは App.の設定ビューで “Siriに追加”のフローをすでに提供しています ただし 最もユーザの 注意を惹く方法は ユーザがなにかするために App.に集中しているときです ショートカットの設定は そのフローを妨げるべきではありません ニュースレターへのサインアップは ポップアップで要求せず 注文確認ビューなどの場所に 表示します そのほうが App.の有用性を 最大化できます また ショートカットApp.があります iOS iPadOS watchOSに 付属しています
ここも ユーザが設定する ショートカットや 皆さんのインテントに良い場所です それらを一緒に 他のApp.のインテントに結びつけて パワフルな使い方をしたり 自動化もできます
ショートカットApp.では インテントは他のApp.からの 情報を取り込めます 同様に 他のApp.に情報を 提供できます また App.を使う人は 複数ステップの ショートカットを設定できます ショートカットApp.に ドラッグアンドドロップするだけです そうして 1回のタップで 複数ステップを 複数のApp.で実行できます
これはおかしな例かも 知れませんが わかりやすいので お見せします ではいきましょう
ショートカットにある“Soup Chef”の 注文履歴インテントです このインテントは 1週間ごとの 注文のリストを返します 過去7週間分です
その下は App Storeからの フル機能のインテント “Charty”というグラフApp.の “新しいチャートシリーズ”インテントです
このアクションは “Soup Chef”アクションの 出力を取り込みます 週ごとのスープ注文数です そして それをChartyに渡して グラフを作成します 実行をタップすると “私のスープ摂取習慣”の チャートができます
きれいなグラフでしょう おお ずいぶん飲んだな この例はそのままでは 使えませんが インテントとショートカットが 非常にフレキシブルなことがわかります スープ摂取のデータを 可視化する代わりに ええ スープの摂取です ショートカットチームの アリが詳しいですよ 水分摂取量を記録するApp.を 連携して Chartyで可視化したり 他にもいろいろなことができます また ソフィアンが ご説明したように システムは 未来の行動も ドネーションで 学習し予測できます Soup Chefは App.を使用すると インテントをドネートします しばらくして スープを注文するのは 火曜日の退社時だと iOSが気づけば システムは 予測を直接 検索に表示できます
または ショートカットの 自動化の提案として 帰宅時に自動的に スープを注文できます 以上が Siriとショートカットの インテントです チャドに交代して システムインテリジェンスと iOS 14の新しいウィジェットについて 説明してもらいましょう チャド ありがとう マート プロアクティブインテリジェンスチームの チャドです ここでは iOS 14の 新しいウィジェットについて また システムのインテリジェンスで ユーザ体験を強化する方法をご説明します
あたりまえのようですが App.の優れた点に タイムリーな情報の 提供があります たとえば ニューヨークの 天気をチェックしたいとき App.アイコンをタップするのは シンプルですが 都市リストのスクロールが 必要かも知れません
あるいは 音楽を探すのに Musicを開きます どうしようかな ジャズがいいかな? ああ これにしましょう
または とても大事なタスクの リストを見たいときに リマインダーApp.を開いて リストを探します
これらの例のように とても重要な情報というのは 何度も繰り返し 見に行きます それが 新しいウィジェットで 解決したかった問題なのです
ウィジェットは App.のUIの 深い場所にある情報を すごく簡単に ホーム画面で見られるようにします 一目でわかります そして タイムリーで関連性が高いウィジェットです
ご拝察のとおり ウィジェットをタップすると App.の中のちょうど良い場所に ジャンプします
ウィジェットは インテントで 動作しています インテントのおかげで ウィジェットに表示するのに ふさわしいデータを 構成できます もっとパーソナライズできます インテントとは ウィジェットの種類です
天気の場合 “天気を表示する”インテントで 特定の場所を選択できます これは 場所がインテントの パラメータとして定義されているからです
別の新しい機能を 見てみましょう スタックです
ご覧のとおり ドラッグアンドドロップでとても簡単に 複数のウィジェットを重ねて スタックにすることができます
ただし タイムリーで関連性のある ウィジェットが一番上に来て欲しいので インテントとドネーションの 組み合わせを使います
ドネーションを使って ウィジェットが スタックの一番上に 回ってくるようにできるのです たとえば 毎日同じ時刻に ニューヨークの天気をチェックするとします システムがこれを学習して 自動的に上に出してくれます
ソフィアンが言ったように ドネーションは App.の使われ方の 学習を助けます また マートの説明のとおり 学習によって ロック画面や検索の ショートカットの提案が機能します
同じように ユーザが皆さんのApp.を使う方法が 自動的で魔法のような 体験を加速します
関連する情報を 簡単に見られるようにするだけでなく 毎日見るものだったら 一目でわかるように スワイプせずに 済むようにします 最高の 驚きと喜びです 私たちが正しい仕事をしていると ユーザは気づきもしませんが こうした インテリジェントな演算処理を 内部で行っています ユーザは すぐそこにある 欲しい情報を見て その日を過ごします ユーザが苦労させずに済むことが 私たちの大きな成功になります 以上が ウィジェットとスタックでした ソフィアンにお戻しして “Siriのイベント提案”を説明してもらいます ありがとう チャド 同じコンセプトで構築される テクノロジー領域はたくさんあります “Siriのイベント提案”で 私たちのゴールは 皆さんの予約を とても簡単に システムに統合すること そして その過程で ユーザが数多くのメリットを 得られるようにすることです この機能も Intentsフレームワークで 動作しています ユーザが予約を表示すると 皆さんのApp.が予約の詳細を システムにドネートします
また 皆さんが顧客とやり取りする チャンネルは ウェブサイトやEメールなど 多様です そこで iOS 14と macOS Big Surでは ウェブマークアップを使ってメールと Safariを統合する新しい方法を導入します これらのテクノロジー以外にも 3つのコンセプト すなわち 定義 学習 実行を 活用するものは多くあります システムに慣れ親しんで ユーザがいるところへ会いに行き ものごとの達成を 今までよりもずっと簡単にできます ここからはマークに 次のステップを 説明してもらいます ありがとう ソフィアン 主要なアイデアについて たくさんお話ししてきました 私たちが求めている インテリジェントな体験は 日々の生活を簡単にできる ものであるべきです デバイスとApp.から もっと多くの価値を 得られるよう手助けします
これは より良く時間を使うことであって 時間を 動き回ることに 使わないということです ホーム画面をスワイプする動き App.アイコンをタップすること 詳細ビューの中を 探す動きなどです 私たちが皆さんに体験して欲しいのは 皆さんのありのままの人生 完全にコントロール可能な デバイスに縛られ過ぎない人生です
App.とデバイスを 魔法のように感じるのは 自分が合わせることを 強いられるのではなく 現実世界の活動を より良くしてくれるときです
これは 私たちだけでは 実現できません 構成する要素が調和して機能し 共通言語を話し あることさえ気づかない 問題の解決を手助けするだけなら それは単なる インテリジェントシステムに過ぎません
JPがとても上手く 表現したように 私たちは人々に スーパーパワーがあると感じてもらいたいのです みなさんには デベロッパやデザイナーとして機会があります 皆さんのApp.を使って 人々にスーパーパワーを与える機会です 挑戦してみませんか? リソースと他のビデオへの リンクがあります 今回ご説明したテクノロジーの 実装方法も含まれています 何を選ぶかによらず 主要な機能を インテントとして定義し システムにドネートして 提案に提供し 人々が利用できるよう 声の体験をデザインしてください ただし何よりも 値を追加できる方法に着目し 人々の時間がより良く使われるように してください ご視聴ありがとうございました この後も WWDCをお楽しみください
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