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位置情報のプライバシーに関するデザイン
iPhoneやiPadのユーザーは、正確な位置座標ではなくおおよその位置を共有するなど、使用中のAppに対して位置情報をどのように共有するかを指定することができます。これによってデバイス全体の体験がよりプライベートなものとなり、位置データに依存したAppや、位置データを使ってその体験の特定要素を補足するようなAppの全てに影響を与えます。 マップAppのデザイナーがマップインターフェイス内の要素をどのようにリデザインしてプライバシーの改善を実現したかをご紹介します。位置情報データを安心して快適に共有できるインターフェイスを作成するためのヒント、テクニックや戦略をご覧ください。
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こんにちは WWDCへようこそ “位置プライバシーの設計” 私の名前はレイチェル Apple Mapsの設計者です 位置情報のプライバシーについて お話したいと思います 現在 人々はこのような正確な位置情報を 多くのアプリケーションで共有しています iOS 14では― Core Locationで ユーザーがおおよその 位置情報を共有できるようにすることで 新たにデータをコントロール できるようになりました これは大規模な変化です 大変 驚きました 結局のところ 私たちのチームは 正確な位置情報を中心に Apple Mapsを設計していたからです “正確な位置情報” 正確な位置情報は地図の焦点であり 最も関連性の高い検索結果を見つけ 到着時間と距離を計算するために アプリケーション全体で使用されており ナビゲーション機能は この情報に依存しています 位置情報は あらゆる場所で利用されており あらゆる種類のアプリケーションが この変更の影響を受けることになります ここだけの話ですが Appleの天気予報では位置情報を利用して ライブで近くの予報を提供しています Walletは位置情報を使用して 経済活動を場所と照合します そして 写真は位置情報を利用して 写真にタグを付けメモリを作成します 私たち設計チームが最初に おおよその 位置情報について聞いたとき 正確な位置情報なしで Apple Mapsが 機能することを想像するのは 本当に難しかったです 今 アプリケーションに関して 同じような思いをしている人に おおよその位置情報をサポートするよう Apple Mapsを適応した方法を 共有したいと思います その結果 人々のデータと プライバシーを尊重するための アプローチが改善されました どのようなアプリケーションを 設計するにしても 私たちの経験が あなたの仕事の 参考になることを願っています 大まかな位置情報について 初めてお聞きになった方は 先に進む前に“Building Trust Through Better Privacy”と― “What's New in Location”の 2つの講演をご確認ください 位置情報のプライバシーを守るために Apple Mapsを設計した私たちのチームは 3つの原則を指針としました まず 位置情報のプライバシーを設計する際には ユーザーコントロールを優先します 誰もが位置情報をコントロールして 自分の好みを共有し 尊重できるようにします 私たちの設計チームはApple Mapsに いくつかの変更を加え どのような種類の位置情報を 共有していても アプリケーションが 人々のために うまく機能するようにしました 最大の変化と挑戦は 地図上のおおよその位置に アノテーションを付けることでした
点滅する青い点は 現在の 正確な位置を表しています これは私たちのアプリケーションの中で 非常に強力に表示され 主要な組織的要素として機能します 位置情報データを 正確に表現するためには 別のアノテーションが必要でした そしてそのために Maps機能を 阻害しない必要がありました そこで おおよその位置を示すために 陰影のある円形のエリアを設計しました この新しい要素は 青い点の視覚言語を共有し インタラクションに合わせて スタイルを調整することで ズームインするとオーバーレイが薄くなり 地図の読みやすさを維持します
設計チームは また このアプリケーションを監査して その他に どこで正確な位置情報を 使用しているのかを特定しました たとえば この“Favorites”のように 到着時間や距離を計算するなどです このデータを計算しても おおよその 位置情報には適さないので ユーザーエクスペリエンスから削除しても 機能性に大きな影響はありません このような小さな調整は 検索や 場所の詳細についても行われました つまり アプリケーションで ユーザーコントロールを優先させるために 正確なデータを要求して 製品を使用する必要はないわけです 大まかな位置情報を共有しながら ユーザーが できるだけ多くのことをできるようにします そして おおよその位置情報を 共有している人のために 正確なデータを必要とする 非必須のUIを削除します
第二に 位置情報のプライバシーを 設計する際には 透明性を確保することで 信頼を築きます データを責任を持って使用し すばらしい ユーザー体験を創造したいと考えています アプリケーションがどのようなデータを使用し そのデータがどのように使用されるか 人々に明確に伝えましょう Mapsでは ライティングに注力しています 特に最初のアプリケーション起動時のように 重要な意思決定のポイントでは 明確な言葉を使います アプリケーションがどのようなデータを要求し どのような価値を提供するかを説明します 明瞭さと正確さがあれば 人々は 位置情報についての意思決定を行うための 正しい知識を持つことが できるようになります
次に 選択した結果を人に伝えます Apple Mapsで おおよその位置情報を 共有することを選択した人のために 地図の上部にステータスバーと コントロールを追加しました “正確な位置:オフ” 人々が最初にMapsを起動すると そのステータスは視覚的な処理によって 大きく強調されます これにより ユーザーは過去にした決定を思い出し 設定の制御に直接アクセスできます
人々が興味を示し アプリケーション内の 他の場所で交流するようになると 視覚的な処理は目立ちにくくなります
このようにして 人々は他の機能に 気を取られることなく 持続的な透明性と制御の利点を 引き続き得ることができます そのため アプリケーションの透明性を 高めることで信頼を築くためには データの使用状況とその価値提案を 明確な文章で説明しましょう どのようなデータを共有しているのかを 思い出させます 複数のアプリケーションで 位置情報を共有している可能性があります そして アプリケーションを柔軟にして ニーズに合わせて ユーザーエクスペリエンスを 変えられるようにしましょう 最後に 位置情報のプライバシーを 設計する際には 共有するデータと引き換えに 比例する価値を提供してください 機能によっては 正確な位置情報を 絶対に必要とするものもありますが それはそれで構いません 正確なデータを必要とする 特定の機能への要求を制限し ユーザーエクスペリエンスの 価値に結びつけます Apple Mapsでは どこで曲がるかの指示には 正確な位置情報が必要です
そのため 人々が道順を示して欲しいときは 正確な場所への 一回限りの アクセスを要求します そして できるだけ人に指示を出すことに 近いかたちで聞くようにしています Apple Mapsの場合 おおよその位置情報を 共有している人は この場所の詳細にあるような まったく同じ道順ボタンが 引き続き表示されることを意味します “道順” 誰かがこれをタップすると 出発地と目的地を 手動で入力できるようになります Mapsは 出発地を自動入力するために 正確な位置情報を必要とするので 提案された場所に “My Location”と呼ばれる 新しいオプションを追加しました これにより 人々は自分の正確な位置から ルートを作成することができます
誰かが“My Location”を選択すると その人の正確なデータが要求されます この要求は行動しているユーザーと 関連しています この場合は ユーザーが道を尋ねて 道順が表示されるタイミングで 要求が近くに配置されます このシナリオでは正確な位置情報を 共有することの用途と価値を明確にしています そのため アプリケーションで 比例した価値を提供するためには 機能上必要な場合にのみ 正確な位置情報を要求します アプリケーション内の関連アクションに対応して 要求を作成し この要求を 強化する機能に近い位置に配置します
私たちのチームは 位置情報の プライバシーのための設計が非常に重要であり 非常に可能性があることを発見しました ユーザーコントロールを優先し 透明性を通じて信頼を築き 比例した価値を 提供することを忘れないでください このガイダンスで 私たちは データ共有に関する すべての人の選択を尊重し エレガントな体験を維持する方法で Apple Mapsのおおよその位置情報を サポートすることができました アプリケーション内の おおよその位置情報の サポートを開発する際に これらの原則が役立つことを祈っています ありがとうございましたWWDCをお楽しみください
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